平原さんとの出会い

安納芋農家の平原さんとは、2006年頃出逢います。9年ぐらい前になります。まだ、安納芋がメジャーになる前くらいだったと思います。
その当時、安納芋の焼き芋を食べた時の衝撃と感動を今でも覚えています。ねっとり感と自然の甘みはさつまいもで感じたことがない衝撃の味でした。
私は当時、種子島の芋加工工場で働いていました。安納芋を扱うようになり、安納芋農家さんからも安納芋を入荷するようになりました。
たくさんの契約農家さんから毎日芋が入荷する中で平原さんの安納芋は群を抜いていました。安定した品質、味、仕事の丁寧さは、長年の経験と知識と技術が必要だと感じました。
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食べる人のことを考える

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色々と質問していくうちに気付いたことがあります。それは、食べる人のことを最優先に考えて作っていること。ものづくりをしている方には共通して言えることですが、お客さんのことを考えて試行錯誤している。決して楽をせず、ただひたすら生産物と向き合う。だから、美味しくて、安全で、安心して食べられる作物が育つんだなと感じました。肥料をたくさんあげれば綺麗で大きな芋ができます。ですが、栄養分が多いためすぐに傷みやすい芋になってしまいます。

貯蔵にもこだわる

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収穫後すぐに出荷してしまう農家がいる中、この芋は寝かせることで甘くなると当初から天然の貯蔵庫を独自で作るこだわりようです。貯蔵庫の中は15度前後とひんやりしており、湿度は90%以上で洞窟を思わせる蔵になっています。ここで安納芋はじっくりゆっくり甘くなるんですね。天然の蔵なので、ゲジゲジなどの虫達がたくさんいます(笑)

太陽をたくさん浴びた土壌

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マルチ栽培ではなく路地栽培を続けるのには訳があります。確かに、マルチ栽培の方が収穫量も高く、形状も良くなります。しかし、太陽の光を浴びた土壌での生育は栄養分の吸収をスムーズにし、その分味も良くなります。水はけもよく、土が硬くなるため形状は悪くなります。ただ美味しい安納芋を食べて頂きたいという想いが、平原さんの「路地栽培」に拘る理由です。

種子島の環境と作り手

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種子島の土壌・土・ミネラル・気候・貯蔵・技術・想い、これらの要素が1つでも欠ければ美味しい安納芋はできないのです。独特のねっとり感と甘みは、種子島に授かった自然の恵みだと思います。まだ、安納芋を食べたことがない人も、食べたことがある人も是非、平原さんの安納芋を食べてみてください。きっと、ほっこり笑顔になりますよ!